幼女の 初恋を奪いたい ああ奪いたい(自由律俳句)

私自身はその想いに気づかず何事も無かったかのように日常生活を送りたい。

ある日突然、見知らぬ女性から話しかけられて突然告白をされたい。

話を聞いてみると、どうやら私が昔助けたあの幼い女の子であるようだ。

しかし、未成年とそういった関係にはなれないと言って断りたい。

目に涙を浮かべる女性に対して強い罪悪感を抱きながらも、その場から立ち去りたい。

 

 

杏仁豆腐 信号無視するドラゴンの 肩甲骨(自由律俳句)

 

 

初恋というものは、無限の可能性が秘められている。

その「無限」を、私の手で終わらせたい。

可能性を、終わらせたい。

まさに鉄棒の十八ヶ条か。

「斯く」という言葉、毎回0.2秒ぐらい考える時間が無ければ読めない。

きっとその女性は、いずれ私の事を忘れ、素敵な殿方と結ばれるのだろう。

ある日偶然男性と腕を組みながら楽しげにデートをするその女性を見かけ、なんとも言えない気持ちになりたい。

家に帰って、あの告白されたときのことを思い返し、あの頃の自分にあった無限の可能性に郷愁を感じたい。

─── ───そうして私は信号無視するドラゴンの翼を邀撃する。

 

 

Ep.0 「耐え難き運命」